iPhone(私)とiPad mini(母)でしたかったこと

高齢の母にiPad mini を渡しました

私は、高齢母にiPad miniを渡すさいに

     
  • ①音楽を再生する
  • ②フェイスタイムオーディオ(無料通話)
  • ③メッセージ(LINEみたいなもの)
  • ④カメラく
  • ⑤撮った写真を見るアプリ

この4つしか(実質は3つ)アプリアイコンは表示させませんでした。画面はすっかすかです。でもわかりやすい。

実際の画面です。シンプル!

いろんな機能(インターネットを見るなど)は、82歳のおばあちゃんにはとても無理!
アプリのアイコンがたくさんあるだけで「うわー、これ無理、難しそう」となるからです。
これらの①②③の機能は、iPad miniに初めから入っている機能。
そして、①と②はiPhone・iPad mini・iPad同士でないと使えない機能なので注意です。
②の機能はiPhone・iPad mini・iPad同士”以外”でも使えますが、メッセージをやりとりする度にお金がかかることがほとんどですので注意です。

フェイスタイムオーディオ(無料通話)について

私はiPhoneを持っています。母はガラケー。独居の母は話が長く、話し始めたら1時間はすぐに超える。 遠距離に住んでいるので、1回の通話で5000円はかかっていました。 これがかなり負担で…。 その通話代金を少しでも減らしたかったのもありますね。 ※かけ放題のプランに入るという手もありますよね。また同じ通信会社なら通話無料という場合もありますね。 うちは事情がありできませんでしたが…。

カメラ機能について

写真をリアルタイムで共有したかったんです。
「仏壇がねー。へんなふうになっちゃって…」
「これ捨ててもいいのかしらー?」
「指がこんなふうになっちゃったんだけど」
「庭の花がね綺麗でねー」
電話で色々と話す高齢独居母。話す相手もいないものですから日常のさりげない一コマも私に伝えようとします。
でもね。こちらには今ひとつ伝わってこないんです。(多分、母ももどかしさや寂しさを感じていたでしょう)
遠距離介護をしているかた、こういう経験は少なくないのではないでしょうか?
花の綺麗さが伝わってこないというのはまだしも、もっと危機的な状況だと問題です。例えば「●●が△△になっているんだけど!?」と電話で言われても「え? いったいどうなってるの?」と不安がつのる。 うちの場合、そんな時どうしていたと思いますか? なんと「母がその絵を描き、それを私に郵送して知らせた」んです。アナログもいいところですよね。 リアルタイムで写真を共有できることは、遠距離介護においてかなり重要な位置を占めると思っています。
まさに「百聞は一見にしかず」。
そして母に私の事をもっと身近に感じてもらおうという計画もありました。孫(私の子ども達)の写真を送ったり、こちらの風景を送ったり。こういった何気ないことも大切かなぁと思っています。 写真を瞬時に共有することで、私も安心です。そしてなにより高齢の母も、子どもと「情報を共有」「感動を分かち合う」ことが出来て何より嬉しいと思うのです。 ※今回、「Googlephoto」というアプリを使い、撮影した写真を送るという動作も「徹底的に簡素化」しました。

「Googlephoto」というアプリの説明

メッセージのやりとりについて

文字を打つのではなく、スマホの機能「音声」で簡単に入力してもらいたいと思っていました。
iPad mini(iOS)には、すぐれた音声入力機能が備わっています。
音声入力。侮れません。喋った文字が、ほぼそのまま、入力されます。長文もすらすら。
高齢の方になると、メールを打つのがとても大変というかたがほとんどだと思うのです。
本当はもっと細かく長くメールを打ちたいのに出来ないなぁと思っているかたが少なくない。
高齢の母は、音声入力機能を使い、長文メールを手で打つこと無く、私に送ることが出来たのです!


実際に82歳の母が音声入力で送った文章です。

文字を打たずに自分のいいことが、スマホの音声入力機能によって沢山たやすく長文メッセージ出来る。これは高齢の方にとってとても重要なことでは? 携帯メールが苦手で出来ないわ、という高齢者のかたも、iPad miniの音声入力を試したらもしかしたら「これなら出来るわ!」となる可能性もあるのでは?

メッセージのやりとりを時系列化したかった

携帯メールではなく、「iPad miniのメッセージアプリ」を使うことで「後から読み直す」事が出来ます。
高齢者にとっても、自分にとっても、「何を言ったか、どう答えが返ってきたか」というのが簡単にわかるのは大変ありがたいことです。
特に脳の記憶機能が落ちてくると、「言った」「言わない」のトラブルが増えることも。そのトラブルを減らすためにも必要ですね。
母は時折、私が送ったメッセージや写真を読み返して楽しんでいるようです。

「おしゃべり」を気軽にしたかった

iPad miniでのメッセージやりとりは、ほぼ「LINE」のような感じ。
なので、まるで遠くの母とチャット(おしゃべり)しているような感覚を持つことが出来ますね。
想像してみて下さい。例えば、「そうなんだ」という一言だけのやりとりって、携帯メールではちょっとためらわれませんか?
チャット風のメッセージなら簡単にできます。
携帯メールは「お手紙」。メッセージ機能なら「会話」を楽しめる。そう思ったのです。

電話ではなく、メッセージのやりとりのほうを多くしたかった

お仕事をされながら遠距離の独居親をみまもっておられるかたも多いと思います。
親のほうは時間はたっぷり。聞きたいこと言いたいことが出来ると、すぐに子どもに電話!
私、忙しいときにリアルタイムで電話を受けると、ついキツイ口調になってしまったこともありますね…。
皆さん、親が心配で電話に付き合いけれど、時間が…という経験も少なくないのでは?
長文メッセージが、(音声入力で)簡単に送れることによって、 電話ではなく文字でメッセージのやりとりのほうが多くなってきたら?
自分の、時間の空いたときにやりとりが出来る。よくないですか?
もちろん声を直接聞くことも大切。でも、現代社会では共働きで忙しいかたが多いのも事実なんです。
うまく、メッセージと、直接の電話を併用していきたいと思っています。

「LINE」じゃだめだった理由

ここまで読んできて「LINE使えば無料通話もメッセージもできるのにー」と思っておられる方もいるかもしれませんね。
「LINE」を使っているかたは本当に多いです。
それに、このサイトでは「iPhone・iPad mini・iPad」同士だから出来る機能をつかっていますが、 「LINE」機能を使えば、Androidでも使えるわけですし…。

でも…。
高齢になると「難しさの壁」がほんの少しでも大きく違ってくるのです。 母を見ていて目の当たりにしました。

私の母。「LINE」は使いこなせません。
トークルーム? タイムライン? なによくわからんわーといった感じ。
広告も頻繁に入ってきて「??」となってしまうのです。
となりにつきっきりでやれば、うまく出来るかもしれません。
でも今回の目的は「独居老人がひとりで上手くデジタル機器を使いこなす」ということ。
なので「LINE」は使わないでおこうと決断したわけです。
もちろん「LINEもなんとかやれそう!」というかたなら、「LINE」をすすめてみてもいいと思います!

やりとりをする相手は私のみ

今回、究極的に連絡のやりとりを簡素化するために、登録した人は「わたしのみ」です。
メッセージをやりとりする相手など、「二人以上いる」と間違えてしまう可能性が飛躍的にアップしてしまうと思ったから。
慣れていけば、人数を増やしていけばいいのかなと思います。(…たぶん増えません…)